ティア1に格付けされた10ヵ国のうち上位8ヵ国は長い歴史に培われた地力を備え、文字通り格の違う強さを見せる。英国の4地域、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドにフランスを加えた欧州5ヵ国と南半球のニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの3ヵ国だ。

 ラグビーW杯は1987年にスタートし、前回の2015年イングランド大会で第8回を数えるが、8回ともこの上位8ヵ国から優勝国が出ているし、ベスト4に進出した国も2007年と2015年のアルゼンチンを除けば、すべて上位8ヵ国から出ている。

 この8ヵ国に含まれていながらW杯では地味な存在に甘んじていたのがアイルランドだ。W杯には全8大会に出場し、6回ベスト8まで勝ち進んだが、いずれもここで敗退。ティア1上位8ヵ国中、唯一準決勝に進めていない。

 だが、今大会に臨むチームはこれまでとは違う。ニュージーランド出身のジョー・シュミットヘッドコーチに長期にわたる指導を託し、チームの完成度を高めたのだ。

 その効果は成績にも表れている。2016年11月には前回W杯の覇者で、その後もテストマッチ18連勝を続けていた最強国ニュージーランドを40-29と圧倒し、2018年11月にも16-9で破っている。また、同年初頭に行われたシックス・ネーションズでは5戦全勝で優勝。この好成績が世界ランキングにも反映され、現在、ニュージーランドに次いで2位にランクされている。
 
 当然、選手はもとよりアイルランド国民のほとんどが“今大会はこれまでの屈辱を晴らす絶好のチャンス”ととらえ、ベスト8超えどころか初優勝を狙って燃えている。勝利に対する意気込みでは4年前に対戦した南アフリカ(勝ち慣れしている)以上のものがあり、日本の前に高い壁となって立ちふさがることは間違いない。