顔認証には突出した
利便性が特にない

 空港のゲートやイベント会場でも顔認証は行われているが、それを気にしている人は大多数ではないのかもしれない。では、顔認証決済は日本でも普及するのだろうか。

「個人的には普及するかは疑問です。日本はまだ現金の信頼性が高いですし、交通系ICカードも広く使われています。QR決済はキャッシュレスを推し進めるでしょうが、未対応店舗が多く、普及率も芳しくないようです。実際に不正利用事案も発生しています。加えて顔認証となると、さらにハードルが一段上がるのではないでしょうか。セキュリティー技術は上がっていますが、もし顔の特徴点などを複製されて悪用されれば、自分の顔を簡単には変えるわけにもいきません」

 もちろん顔認証決済にもメリットはある。パスワードの設定が不要なほか、スマホがなくても身一つで決済が行える利便性だ。

「すべてのものにリスクはありますが、便利であるならば普及します。しかし、顔認証決済が急速に普及するきっかけは見当たらないように思います。個人情報の観点からは、変更の利かない身体の情報を使って決済するのであれば、他の認証方法との組み合わせも考えるべきでしょう」

 現金主義が強いといわれる日本。顔認証決済はQR決済に続き、キャッシュレス化を推し進めるものとなるのか。