フジテレビ『ノンストップ!』、TBS『噂の東京マガジン』『この差って何ですか』、日本テレビ『ヒルナンデス』、テレビ朝日『サンデーLive!! 松岡修造の2020みんなできる宣言』など番組取材が殺到し、『読売新聞』『週刊朝日』『婦人画報』でも紹介された『すごい90歳』の奥村正子さん。
72歳からベンチプレスを始め、世界大会(70歳以上の部・47kg級)で通算5つの金メダルを獲得してきた現役最高齢女子ベンチプレス選手である。
ただのスーパーおばあちゃんではない。医者も驚く完璧な食生活と健康法、それに一寸のブレもない生き方は、老若男女必読の学びに満ちあふれている。
90歳になる今も自分に厳しく、それでいて他人に優しく、毎日の幸せを噛み締めながら衣食住に感謝しつつ、人として成長し続けている。
本当に頭が下がるばかりの『すごい90歳』に生き方を学ぶべし。
体によくても自分が苦手なものは
無理して食べないようにしています
私が毎朝食べる牛肉は、フライパンでソテーすることも多いのですが、マンネリにならないように、気分に応じて食べ方を変える日もあります。
自家製のしょうゆ漬けのニンニクを細かく刻み、一緒にソテーすることもあります。
刻む前にしょうゆをよく切り、余分な塩分を摂らないようにします。
ニンニクを加えると風味が増して美味しいですし、ニンニクにも栄養がありますからね。
ニンニクは、富山に住んでいる私の又従姉妹が畑でつくっていて、たくさん収獲できたときに段ボール箱いっぱいにして送ってくれます。
それを自分でしょうゆ漬けにして、冷蔵庫にストックしているんです。
ブルーベリー酢に漬けるニンニクにも、このニンニクを使っています。
又従姉妹は私よりも年上で93歳ですが、いまだに元気です。
畑仕事で体をよく動かしているからかもしれません。
この他、レタスなどの葉野菜で、焼いた牛肉を巻いて食べる日もあります。
この韓国風の食べ方は、お肉と野菜が同時に摂れるから、栄養バランスが簡単に整うんです。
牛肉のかわりに豚肉を食べることもあります。
豚肉には、運動に必要なビタミンB群が多くてよいと聞きます。
でも私は、豚肉はただ焼くだけだと牛肉よりも味が落ちると思うから、角煮をたくさんつくって1食分ずつ小分けにして、冷凍しておいて、牛肉に飽きたら食べるようにしています。
角煮のような料理は、一度にたくさんつくったほうが美味しいですからね。
お肉よりも食卓にのぼる機会は少ないですが、お魚も好きです。
よく食べるのは、サバやイワシのような青魚。青魚の油は体にいいと聞きます。
昔から日本人がよく食べていた食べ物には健康にいいものが多いようです。
お肉とお魚以外のたんぱく源としては、お豆腐も好き。
大豆は昔から「畑の肉」といわれるように、お豆腐もたんぱく質が豊富です。
それにお肉から摂れないマグネシウムや食物繊維といった栄養素も含まれています。
私は水っぽいのが嫌いだから、前日の夜からお豆腐をお漬け物の押し器に入れて、余分な水を出しておきます。
翌朝、押し器を開けると、器の半分のところまで水がたまっています。
この水を捨てて、お豆腐の片面に片栗粉をつけて、フライパンにオリーブオイルをひいて香ばしい焦げ目をつけてから食べると美味しいんです。
納豆も、お豆腐と同じく大豆からつくられていて、たんぱく質が豊富ですが、私は名産地の茨城に住みながら納豆の味があまり好きではありません。
納豆に含まれている納豆菌は健康にいいと聞きますけれど、いくら健康によくても本人が美味しいと感じられなかったら長続きしませんからね。
以前、ひとり息子の由多加が「お母さん、貧血の予防にはレバーペーストがいいよ」とすすめてくれたのですが、私はレバーの味が苦手だから続きませんでした。
いくら健康のためでも、好きでないものを無理して食べていたら、それがストレスになります。
むしろ健康にマイナスになりかねませんから、決して無理しないようにしています。
(次回へ続く)