初対面でも食事をすれば仲良しに!
「食事付き交流会」が静かなブーム
見知らぬ人が集まって食事を共にする。そんな交流会が静かに広がっている。
大阪市の住宅街にある「松野農園」は、築50年の古民家を利用した交流スペース。ここで毎週1回、ランチ交流会が開かれている。
有志が作るランチはボリュームたっぷりで、敷地内の畑で栽培した野菜や果物を使うこともある。手作りのランチを楽しみに、近所の人や外国人留学生、親子連れ、高齢者など、様々な世代の人がやってくる。費用は材料費を人数で頭割り。初めての人が大半だが、食事をしながらおしゃべりをするうちに、いつしか友だちになっていくという。
こうした食卓を囲んでの交流は、地域の公民館やコミュニティスペースで開かれることが多い。「子ども食堂」「シニア交流会」など様々な活動が全国的に広がっている。
そんなブームの中、働き盛りのビジネスパーソンを対象とした交流サービスも登場している。そのひとつ「みんなの食卓」は、まったく初対面の人同士が集まって食卓を囲むサービスだ。現在、東京都内の各所で試験的に開催されている。
平日の夕方、両国駅近くの交流スペースに仕事帰りの会社員が続々と集まってくる。「みんなの食卓」は、COOK(クック)と呼ばれる料理担当者が、決められたメニューを調理する。参加者も可能な場合は食器を並べたり、調理の手伝いもする。キッチンで作業をしながら、だんだんと打ち解け、食事をする頃には、様々な話題が飛び交うようになる。この日のメインの献立は、青椒肉絲と、水餃子のスープ。炊きたてのアツアツごはんや湯気の上がる料理を囲んで話が盛り上がっていく。大皿から取り分けるスタイルなので量を調整でき、お替わりも自由。そんなところも人気の秘密だ。