運転をピュアに楽しむ
最後のM2になるかもしれない

 次期M2は、FRスポーツでなくなる可能性が高い。BMWが3シリーズより数字が小さな1シリーズと2シリーズをFF専用にする、ともっぱらのウワサだ。そうなれば次期M2のキャラクターは大きく変わる。FF車ベースのAMGモデルのように、ヤンチャな味つけが強調された高性能モデルになりかねない。運転をピュアに楽しむという意味では、ひょっとしてこのM2が最後になるかもしれない。

 とにかくマニュアルミッションで駆るM2コンペティションは楽しい。N55型を積む従来のM2に比べて高回転域での伸びがまるで違う。高回転域でのキャラクターが違うということは、マニュアルミッションで操る喜びがそれだけ大きいことを意味する。もっとも、サーキットでは、あまりに速すぎてシフトが手動操作では追いつかない傾向があった。ミスシフト多発注意、という意味で、サーキット派には2ペダルDCT仕様がお勧めだ。

 ハンドリングは前輪と両腕がダイレクトにつながっている感覚があって「楽しい」のひと言。極上のハンドリング性能を満喫するという意味でも、MTはDCT仕様よりベターだ。

 M2コンペティションは、そのネーミングからかなりスパルタンなクルマを連想する。しかし実際には、街中やツーリング時の使い勝手は悪くない。乗り心地はいいし、GTとして十分使える。

 M2コンペティションは、どこから見ても名車である。

(CAR and DRIVER編集部 報告/西川 淳 写真/小久保昭彦)

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