5人が絞首刑とすれば
無期禁錮程度の人物とは?
5人目は、たくぎん抵当証券の村瀬徹元社長(故人)です。
彼は拓銀本体では取締役を経験していません。
融資審査の経験が長く、堅くてしっかりした人物として、84年に子会社の抵当証券を設立した時から社長に送り込まれた人物です。
しかし、彼は豹変してしまった。
私も彼の審査管理部長時代の仕事ぶりなどをみて「拓銀一の堅い人」と信頼していただけに、バブルが人間をこんなにも変えてしまうのかということを痛感させられました。
ある時、彼が銀行に来て、こう語っていたことを憶えています。
「拓銀には宝物が二つある。一つはコンピューターシステム。もう一つはたくぎん抵当証券だ」と。
その宝物が最大の不良債権の巣窟となっていたわけですから、笑うに笑えない話です。
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バブル期の拡大路線を支えた鈴木茂元会長(1966年5月〜95年6月)がA級戦犯に
入っていないのを、不思議に思う人がいるかもしれません。
佐藤、海道の両氏とともに「SSKトリオ」と呼ばれていた彼ですが、私は、破綻の「遠因」をつくったにすぎないと認識しています。
先の5人が絞首刑とするのであれば、鈴木氏は無期禁錮程度だと思います。