ドナルド・トランプ米大統領が先月、ノースカロライナ州ファイエットビルで、下院の再選挙に臨んでいた共和党ダン・ビショップ候補の応援のために演壇に立った際には、何千人もの聴衆が集まった。ビショップ氏は聴衆に支持を訴えた。一方、会場とは別の場所で活動していた共和党のグループはそれ以上のものを求めていた。聴衆のデータだ。トランプ氏支持の共和党の政治活動委員会(PAC)の1つであるコミッティー・トゥ・ディフェンド・ザ・プレジデントは、この日の集会参加者のスマートフォン(スマホ)から第三者に向けて発信される位置情報に基づいて、特定のIDナンバーを集めるために、ある企業と契約していた。目的は、翌日の投票に向け投票を促す相手を選別し、選挙広告送ることだった。だが聴衆は、そのことを知らなかった。この選挙でビショップ氏は約3800票差で勝利した。
位置情報アプリ、米で有力な選挙活動手段に
ジオフェンシング技術利用で選挙広告を配信
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