国会議事堂
最近、憲法第51条の意義を履き違えて、民間人への誹謗中傷を行う国会議員もいる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

今こそ問われるべき
憲法第51条の意義

 憲法改正論議となると、自衛権に関する憲法第9条ばかりに焦点が当たりがちですが、たとえば地方分権や義務教育に関する規定など、他にも改正を議論すべき条文はたくさんあります。その中で、政治家の議論の俎上には絶対に載らないだろうけれど、改正が必要な条文があります。それは憲法第51条です。

 憲法第51条「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は評決について、院外で責任を問われない」

 教科書的に言えば憲法第51条の意義は、国会議員の国会における発言に関する免責を定め、国会議員の表現の自由を担保することにより、民主主義を守るということになります。

 その意義はもちろん理解できますが、現実を見ると、一部の国会議員はその意義を履き違え、この“免責特権”を濫用し、国会質疑での発言を通じて一般人の名誉毀損、人権侵害を行なっている場合もあるのです。その典型例は、国民民主党の森ゆうこ参議院議員ではないでしょうか。

 この問題をご理解いただくには、当連載でこれまで何度か取り上げてきた話を繰り返す必要があります。それは国家戦略特区を巡る“疑惑”です。

 毎日新聞は6月11日の一面トップで、「特区提案者から指導料 WG委員支援会社 200万円、会食も」という記事を報じました。特区WG座長代理を務める原英史氏(民間人)が座長代理の権限を濫用し、特区提案企業から金銭を受け取り会食もしていた、という疑惑を報じたのです(毎日新聞はその後も今に至るまで、手を替え品を替え原氏の疑惑を追求しているのですが、今回の本題とズレるので、それについては触れません)。