中国の不動産デベロッパーは今年に入り、米国の金利低下を利用したドル建て債券発行を加速させている。だが今やピークを過ぎた同国の住宅市場の現状は、投資家がこれを遠ざけるべきことを示唆している。ICEバンクオブアメリカ・メリルリンチ・アジアン・ダラー指数に含まれる今年のアジアのドル建て債純発行額のうち、香港や中国本土のデベロッパーは41%を占めており、高利回り債になると67%に上昇する。今やアジア高利回り債市場の半分近くをこれらのデベロッパーが占める。同セクターに直接投資するのを避けてきた投資家であっても、いつの間にかポートフォリオに紛れ込んでいる可能性がある。前述のアジアン・ダラー指数には現在、中国と香港の不動産債券が14.1%含まれており、2018年末の11.2%から上昇した。
中国の不動産債券ブーム、住宅市場の現実と矛盾
市場は低迷、デベロッパーの高利回り債発行額は急増
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