ZOZO前澤友作前社長(右)からバトンを受け取った澤田宏太郎社長。左はZホールディングスの川邊健太郎CEO Photo by Koyo Yamamoto

前澤友作前社長の“遺産”でもある「ZOZOチャンピオンシップ」は劇的なラストで幕を閉じた。主催者であるZOZOは2020年3月期第2四半期決算で増収増益を維持したが、利益水準は、ZOZOSUITでコストが異常値となった前年同期より前の水準には回復しなかった。Zホールディングス(HD、旧社名ヤフー)の傘下入りで成長軌道に戻れるか否かが問われる。(ダイヤモンド編集部 岡田悟)

 初日の3連続ボギーからの鮮やかな復調。松山英樹選手との競り合いの末、下馬評を覆して劇的な優勝を決めたタイガー・ウッズ選手――。

 10月24~27日、千葉県習志野市で開かれたゴルフの「ZOZOチャンピオンシップ」。途中、台風19号の影響で無観客試合となったものの、主催者であるZOZOの澤田宏太郎社長は10月31日に開かれた2020年3月期第2四半期決算のアナリスト向け説明会で、「(ZOZOの)メディア露出には大成功した。ウッズ選手には感謝、感謝」と喜びを語った。

 もっとも澤田社長は、ゴルフ好きで知られた前澤友作前社長とは異なり、ゴルフは趣味ではなかったという。ZOZOのトップとして初めて臨んだ説明会の自己紹介では「趣味:野球観戦」としていた。このことに触れた澤田社長は、「来年にはゴルフと書き加えられるようにしたい」と冗談交じりに口にした。

 圧倒的な“個性”を放っていた創業者の去った後、会社はどうなるのか。業界が注目するインターネットサービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)傘下入り後の展開について、澤田社長は慎重な言い回しに終始した。