転職希望者が20代の場合、採用担当者は100%その伸びしろ、つまり成長する余地で採否を判断する。前職で「チームの売上げを2倍にしました!」というような華々しい実績がなかったとしても問題ない。新卒で入った会社で社会人としての経験はすでに積んでいる。早く組織に馴染んで会社に貢献してくれる潜在能力があればいい。

 30代の場合は伸びしろ50%、実績50%で判断する。ある程度ビジネスの経験を積んでいるので、即戦力になるし、まだまだ知識やスキルを吸収して伸びる可能性もある。両方を兼ね備えているので、例えば35歳くらいで英語ができて、海外交渉ができて「海外でもどこでも行きます!」というやる気のある転職希望者なら、どんな企業からも採用されるだろう。

 40代は100%、実績で判断される。企業は即戦力として働いてくれることを期待しているので、その人の持っている知識やスキルが求人側の求めているものとマッチすれば、採用される可能性はある。逆に、その人の知識やスキルがその会社で役に立たない場合は採用されることは難しい。伸びしろはまったく期待していない。

 50代はちょっと厳しい言い方になるが、採用されることはかなり難しい。たとえ、その人が持っているスキルや知識が求人側の企業にとって役立つものだったとしても、である。

「転職は3回まで」は本当に有効か

 求人サイトや人材紹介会社などのCMでは、転職でステップアップしようとあおっているが、転職の経験が多いことは明らかに採用選考においてマイナスポイントになる。転職回数は今や転職活動において、年齢の次に大事なファクターだ。

 転職回数は少ないに越したことはないが、何回までならOKなのだろうか。これまでさまざまな企業からの求人案件を見てきたところ、「転職回数は2回まで」を条件にしている企業が多い。なかには「1回まで」という厳しい条件を挙げる企業もある。

 例えば、会社の売上げに直接貢献する営業職やエンジニアは、成績がよければより高い待遇を求めて転職回数を重ねてしまうことが考えられるので、まだ許される。しかし、経理や財務や人事などバックオフィスの仕事の場合、実績はあるが転職経験の多いAさんと、実績は劣るが転職回数ゼロのBさんがいたとしたら、Bさんが選ばれる可能性が高いのだ。つまり、転職はすればするほど不利な条件になり、3回以上経験していると転職が非常に困難になる。