米中の当局者らは、貿易協議の部分合意に向け一部関税の撤回を前向きに検討している。事情に詳しい関係者らが明らかにした。ある政府高官は4日、「ディールがあるとすれば、関税(の撤回)がその一部になるだろう」と述べた。米中は貿易交渉で原則合意に達しており、ドナルド・トランプ大統領は、両国間で計数千億ドルが追加関税対象となっている貿易摩擦を終わらせるための「第1段階」だと述べていた。米商工会議所の国際部門責任者、マイロン・ブリリアント氏は、米中両政府は合意を得るためには何かを譲歩しなければならないと指摘。「両国はディールに非常に近づいているが、最終的に決断するのは両国の首脳だ」と述べた。複数の当局者によると、第1段階の合意には、中国による米国産農産物の購入や為替操作を阻止するルール作り、知的財産権保護や米国企業への中国市場開放に向けた条項などが盛り込まれている。第1段階の合意が実現すれば、トランプ大統領は12月15日に予定していた新たな関税発動を回避すると大方では予想されていた。だが関係者によると、交渉担当者らは既存の関税を一部撤回するための枠組み作りも進めている。
米中が関税の一部撤回を検討、「第1段階」合意の一環で
有料会員限定
あなたにおすすめ