中国ドラマ『彼と私の両家の事情』が
中東・アフリカで爆発的にヒット

 以下は中国の報道をまとめたレポートになる。海外で台頭する中国のソフトパワーの一端を覗くことができると思う。

 たとえば、ようやく戦乱が終了したイラクでは、中国のあるテレビドラマが人気を博し、お茶の間でホットな話題となっている。ヒロイン「doudou」(トウトウ)が出てくるだけで、老若男女問わずテレビを取り囲む。さらに無数のイラク人女性が「自分もdoudouになりたい」と希望する。

 イラクで大人気のこのドラマは、黄海波と海清が主演、劉江が監督した10年前のホームラブコメディ『〓(女へんに息)婦的美好時代(彼と私の両家の事情)』である。「doudou」はドラマの女性主人公「毛豆豆」の愛称なのだ。現代の都会の家庭での嫁姑関係を題材とし、若い世代の新しい恋愛観を描いている。

 この36回のホームラブコメディがイラクで放送されると、イラクの視聴者が夢中になり、巷では「doudou」という中国の嫁の人物像と、彼女の新しい恋愛観や姑との付き合い方などが話題になった。

 中国国内で玉蘭奨、金鷹奨など20あまりの賞を受賞した『彼と私の両家の事情』は、すでに9ヵ国語に訳され、海外で放送され、中国の対外文化交流を促す優れたテレビドラマとなっている、と中国では報じられている。同ドラマはアフリカでも放送され、視聴者の反響が大きかった。アフリカでのランキングの得票数も最高だったそうだ。

 日本の映画やテレビドラマは、中国に入ってきた1980年代に、中国におけるテレビ受信機の普及時代の波に乗ったともいえよう。同じ現象がアフリカでも見られた。

 2007年、中国系通信会社のサービスプロバイダがアフリカに入る前、アフリカの多くの人々はほとんどテレビを見なかった。見たくなかったのではなく、テレビを見るのが贅沢なことだったからだ。ネットにアクセスするのに200ドル、初期費用が50ドル、毎月のセット費用が47ドル前後もかかるのだ。

 しかし、中国企業の進出によって、プロバイダーの初期費用が10ドルに値下げされ、毎月の費用も2~5ドルになった。そうなると、アフリカの多くの地域で人々がテレビを見るようになった。多くのアフリカ人にとって、テレビはいまや文明の利器となり、よい番組が放送されると、町中の人がテレビに映る外の世界の情報を吸収しようと集まってくるのだ。