中国の不動産開発会社のショールームが入居する30階建てビルの屋上に立った29歳の女性は、今にも飛び降りようとしていた。女性は、最近購入した住宅の価格が下落したことで彼女の生活が破壊されたと主張した。明かすのは名字だけにしてほしいというホー(Hou)と名乗るこの女性は、2日に天津の不動産会社の販売事務所に集まり、怒りをぶつけた住宅購入者の一団の1人だった。天津は北京から1時間ほどの距離にある港湾都市だ。彼らは、購入した建設途中のマンションの価格下落を受けて、代金の返還を要求していた。中国当局者らは近年、住宅購入ブームの過熱と住宅価格の高騰を抑制するため、不動産開発業者への資金供給を引き締め、住宅購入者への融資規則を厳格化してきた。中国政府はこれまで一貫して「マンションは住むためのものであり、投機のためのものではない」とのメッセージを発してきた。
中国の住宅市場に沈静化の兆し 購入者は怒りの抗議
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