販路を絞らない

能作:では、5つ目の
「販路を絞らない」
 に行きましょう。
 どんな小さなお店でも、「能作の製品を取り扱いたい」という依頼があれば、基本的には受け入れています。
 販路を絞って卸し先を限定すると、自社製品をPRする場が小さくなるからです。
 現在、取扱店は800店以上に増えています。

――そんなにあるのですか。どうりで最近、能作商品をよく見かけるようになりました。

能作:ではラスト、6つ目の
「店舗は直営にこだわる」
 です。
 営業部門を持たない能作では、直営店の販売員がお客様と会社をつなぐ生命線です。
 直営店には、「聞く」と「伝える」の「2つ」の役割があります。
・「聞く」……お客様の要望を聞く
・「伝える」……「もの・こと・こころ」を伝える。背景やストーリーと一緒に商品の魅
 力を伝える

日本橋三越店
パレスホテル東京店
松屋銀座店
阪急うめだ店
福岡三越店
博多阪急店
ジェイアール名古屋タカシマヤ店
大丸神戸店
マリエとやま店
富山大和店

――そうそうたる百貨店に入っているのですね。びっくりです。

能作:ありがとうございます。
 年間12万人が訪れる富山の本社工場の雰囲気を知りたい方は、第1回連載もご覧いただけたらと思います。

能作克治(のうさく・かつじ) 株式会社能作 代表取締役社長
1958年、福井県生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒。大手新聞社のカメラマンを経て1984年、能作入社。未知なる鋳物現場で18年働く。2002年、株式会社能作代表取締役社長に就任。世界初の「錫100%」の鋳物製造を開始。2017年、13億円の売上のときに16億円を投資し本社屋を新設。2019年、年間12万人の見学者を記録。社長就任時と比較し、社員15倍、見学者数300倍、売上10倍、8年連続10%成長を、営業部なし、社員教育なしで達成。地域と共存共栄しながら利益を上げ続ける仕組みが話題となり、『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)など各種メディアで話題となる。これまで見たことがない世界初の錫100%の「曲がる食器」など、能作ならではの斬新な商品群が、大手百貨店や各界のデザイナーなどからも高く評価される。第1回「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」審査委員会特別賞、第1回「三井ゴールデン匠賞」グランプリ、日本鋳造工学会 第1回Castings of the Yearなどを受賞。2016年、藍綬褒章受章。日本橋三越、パレスホテル東京、松屋銀座、コレド室町テラス、ジェイアール 名古屋タカシマヤ、阪急うめだ、大丸心斎橋、大丸神戸、福岡三越、博多阪急、マリエとやま、富山大和などに直営店(2019年9月現在)。1916年創業、従業員160名、国内13・海外3店舗(ニューヨーク、台湾、バンコク)。2019年9月、東京・日本橋に本社を除くと初の路面店(コレド室町テラス店、23坪)がオープン。新社屋は、日本サインデザイン大賞(経済産業大臣賞)、日本インテリアデザイナー協会AWARD大賞、Lighting Design Awards 2019 Workplace Project of the Year(イギリス)、DSA日本空間デザイン賞 銀賞(一般社団法人日本空間デザイン協会)、JCDデザインアワードBEST100(一般社団法人日本商環境デザイン協会)など数々のデザイン賞を受賞。デザイン業界からも注目を集めている。本書が初の著書。
【能作ホームページ】 www.nousaku.co.jp