一つは、“お家芸”として着々と進める原価低減だ。主要国での環境規制への対応や、ライバルに負けないための基本性能の向上のために、製造原価は上昇している。しかし、それをカバーするだけのコストダウンに成功した。TNGAと呼ばれる共通プラットフォームを用いた車両造りの洗練化や、部品コストのさらなる削減などによって、利益を捻出できたのだ。

 そしてもう一つが販売台数の増加だ。実はこの上半期に、トヨタは販売台数でも過去最高をマークしている。

 実は、むしろ主要国の市場環境は厳しい。中国やインド、インドネシアなどのアジア市場は需要が減少傾向にあるし、北米市場でも若干縮小している。

 この向かい風を、トヨタは新型車の投入で打ち返した。例えば、出遅れていた中国では、元安の影響で中国事業全体の利益こそ前年同期比で減少したものの、18年に発売したレクサスの新型ESや今年発売した新型カローラで販売数を伸ばした。

 また北米では、今年発売した新型RAV4やカローラが好評だ。そのため、無駄なインセンティブ(販売奨励金)を払わずに済むようになり、営業利益(所在地ベース)が前年同期比62.2%も増加している。