米銀大手はウィーワークの新規株式公開(IPO)に関与しようと、創業者アダム・ニューマン氏にとてつもなく高いバリュエーションを提案することで心をつかもうとした。だが、同社への融資条件に目を向けると、異なる風景が見えてくる。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど米銀大手がまとめた融資は、巨額の手数料と強力な損失回避策が条件に盛り込まれており、未知数のウィーワークの事業モデルやニューマン氏の予測不可能な行動に対する懸念が色濃く反映されている。ウェルズ・ファーゴが今年、60億ドル(約6500億円)相当の融資に合意した際、ニューマン氏はこう述べていた。「国内最大手の銀行が安心してこれを実行できるのなら、誰もがそうすべきだ」