東京・池袋で暴走した車にはねられ母子が死亡した事故現場で実況見分する警視庁の捜査員ら(6月13日撮影、東京都豊島区)
東京・池袋で暴走した車にはねられ母子が死亡した事故現場で実況見分する警視庁の捜査員ら(6月13日撮影、東京都豊島区) Photo:JIJI

東京・池袋で4月、乗用車が暴走し松永真菜さん(当時31)と長女の莉子ちゃん(同3)が死亡、9人が重軽傷を負った事故で、警視庁交通捜査課は12日、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで、運転していた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三容疑者(88)を書類送検した。事故発生から半年以上が過ぎ、刑事事件として大きな節目を迎えた。この事故を巡っては、飯塚容疑者の厳罰を望む約39万人の署名が寄せられるなど、社会的に大きな注目を集めた。刑事処分の行方が注目される。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

 本稿に入る前に、まずは松永さんと莉子ちゃんに追悼の意を示し、ご遺族にお悔やみを申し上げたい。

 筆者も全国紙記者として長年、事故現場や法廷でご遺族や関係者の悲嘆、慟哭(どうこく)に接してきた。亡くなられた方の無念も察するに余りある。

 高齢者の運転、事故、刑事処分のあり方、免許返納制度など、社会に対して問題提起をするため、記事にすることを関係者の方々にご容赦いただきたいと思う。

事故原因は運転動作の誤り

 飯塚容疑者の書類送検容疑は4月19日午後0時25分ごろ、東京都豊島区東池袋の都道で乗用車を運転中、ブレーキとアクセルを踏み間違えて赤信号の横断歩道に突っ込み、自転車の松永さん親子を死亡させ、9人に重軽傷を負わせた疑い。