アラムコIPO、サウジ国民も「乗り遅れるな」
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 世界最大の利益を誇るサウジアラビアの国営石油会社アラムコ。この優良資産の一片を国民も所有できる機会が到来する。サウジの中間層はアラムコの株式に多額の資金を投じようとしている。

 サウジ国民は国家的なプライドと好機を逃すことへの不安を交錯させながら、アラムコの新規株式公開(IPO)に参加し多額を投じる準備を進めている。同社IPOは過去最大規模になる見込みだ。待ち望まれた株式の売り出しを巡り、国民に狙いを定めたマーケティング攻勢が掛けられている。

 サウジの銀行は顧客向けにアラムコ株を取得するための融資を提供している。国内いたるところで看板や現金自動預払機(ATM)にIPOの広告が出され、国営メディアは国民に投資を呼び掛けている。

 アラムコは同社株全体の0.5%を個人投資家向けに提供する計画だ。少なくとも売り出しの25%に相当する。さらに、180日以上保有した個人には10株当たり1株のボーナス株を付与すると約束している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はこれまでに、同社が最大5%の株式売り出しを目指していると報じた。