Photo:VCG, Andy Cheung/gettyimages
17歳で引退したが現役に復帰、女子フィギュアスケートで金メダルを獲得したアリサ・リウ。「中国に39枚のメダルをもたらした」と豪語する女子フリースタイルスキーのアイリーン・グー……ミラノ・コルティナ冬季五輪でメダルを取った二人の「華人ヒロイン」には、中国・米国・お金・国籍・家族というそれぞれの事情が絡み合っていた。(フリーランスライター ふるまいよしこ)
「りくりゅう」の金メダルで盛り上がった冬の祭典
2月23日に閉幕したミラノ・コルティナ五輪。当初、日中どちらの報道を眺めても、今年は「これ!」といった盛り上がりは伝わってこないなぁ……と思っていたところに、フィギュアスケートの「りくりゅう」ペア(三浦璃来選手&木原龍一選手)の劇的な金メダルで突然、最高潮に達した感じがある。
その後SNSのタイムラインでは、日本語はもちろんのこと、英語、中国語でもこの二人の演技にまつわる話題で溢れかえり、「りくりゅう」の演技が日本人だけではなく、世界中の人たちに感動を巻き起こしたことが見て取れた。そしてその勢いが他の選手にも引き継がれ、今回日本のフィギュアチームは間違いなく、圧巻の出来栄えを見せてくれた。選手のみなさん、お疲れ様でした。
世界が注目したもう一人のヒロイン、アリサ・リウ
ただ、日本のメディアが日本チームの活躍ばかりを繰り返し伝えている頃、世界の熱い視線は別の選手の活躍にも注がれていた。
大きな注目を集めた選手の一人が、アリサ・リウ――女子フィギュアスケートで金メダルを米国にもたらした、まだ20歳の選手である。前回、米国の女子選手が金メダルを取ったのは2002年のソルトレイク五輪だというから、当時リウはまだ生まれていなかったことになる。つまり、彼女の金メダルは彼女と同世代の人たちにとって、最高の快挙となった。
リウは、13歳の時にはすでに全米シニアフィギュア選手権で史上最年少の優勝者となり、間違いなく米フィギュアの期待の星だった。しかし、2022年の北京五輪後にまだ17歳という若さで引退を表明。その理由は複雑で、一説には練習に使っていたスケートリンクが当時拡大し続けていたコロナ禍で閉鎖されてしまったこと、そしてずっと「ステージママ」ならぬ「リンクパパ」だった父親との確執などが背景にあるとされている。彼女自身は公的に、「もう目標は達した。もっと別のことがやりたい」と述べたそうだ。







