厳しい内容の2019年9月中間連結決算を発表する日産自動車のスティーブン・マー常務執行役員
厳しい内容の2019年9月中間連結決算を発表する日産自動車のスティーブン・マー常務執行役員(11月12日、横浜市内で撮影) Photo:JIJI

昨年11月19日に日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が逮捕された「ゴーンショック」から1年が経過した。ゴーン前会長失脚後も、役員報酬水増しで西川廣人社長が引責辞任するなど、世間を騒がせ続けてきた日産自動車。新しい経営体制も決まり、本格的な経営再建が始まるが、その前途はあまりにも多難だ。(ジャーナリスト 井元康一郎)

“トロイカ体制”が発足
本格的な経営再建が始まるが…

 完成検査の不正に始まり、クーデターでのカルロス・ゴーン前会長の失脚、筆頭株主であるルノーとの軋轢(あつれき)、役員報酬水増しで西川廣人社長が引責辞任、そして急速な業績悪化……と、まさにご難続きとしかいいようのなかった日産自動車。

 12月1日には内田誠専務が新社長兼CEO(最高責任者)に就き、それを新COO(最高執行責任者)となるアシュワニ・グプタ三菱自動車COO、新副COOとなる関潤専務が支える“トロイカ体制”が発足し、本格的な経営再建に乗り出す。

 この人事を決めたのは西川前社長ではない。

 日産は“ゴーンショック”時、後継者や役員の人選、報酬決定などをCEOではなく社外の人物を交えた委員会が行う指名委員会等設置会社に移行した。この3人の新トップ人事について、指名委員会などを統括する取締役会長を務める木村康・独立社外取締役は会見で「新生日産というイメージと多様性が大事。そのイメージを強く打ち出せる人選」「迅速な決断」と自画自賛した。