それで改めてカレンダーを見ると、10月にはハロウィン、12月はクリスマス、1月は新年、2月がバレンタインデーと、11月だけ大きな商業イベントのない「空白月」となります。だから、イオンがブラックフライデーにこだわるのは、意味がある努力だと思われます。

中国の「独身の日」と比べて
何かが足りない気がする理由

 さて、アメリカで何が盛り上がるのかというと、要するにこの時期には買いたい商品が滅茶苦茶特売になるということがブラックフライデーの目玉です。感謝祭からクリスマスまでの期間は、アメリカでは「ほぼ今年も終わったので、そろそろ年末休暇に入ろうよ」という気分になるシーズンで、だから「ハレ」と「ケ」でいう「ハレ」の気分に消費マインドが切り替わる時期です。その最初のタイミングに特売を始めることで、年末消費にはずみをつけようという話です。

 ですから、イオンは例年、特売の目玉として半額商品をずらりと揃えることに力を入れます。今年も同じ方針で、半額商品の規模は昨年の1.5倍に増やすというのです。

 経済評論家の立場からは、こういった努力は理解できますし、それが定着するといいなとも思うのですが、一方で日本におけるブラックフライデーには、まだそこまでの勢いが感じられないというのも本音です。いい線いっているとは思いますが、でも何かが足りない気がします。

 私がそんな気がする1つの理由は、お隣の中国で11月11日の「独身の日」がものすごく賑わっているからかもしれません。

 中国では1990年代、パートナーのいる若者がバレンタインデーを楽しんでいるのに対抗して、いない若者が11月11日を「独身の日」と呼び、独身であることを謳歌しながら買い物をする日にするという活動が、段々定着していきました。