一方で「精神力は無限だ」「根性があればなんでもできる」という考え方があるのも事実ですし、それを体現する人も存在します。何事も気合いと根性でねじ伏せて、大きな成果を上げていく。
彼らにとって強いメンタルとは、気合いと根性そのもの。たとえ偶然だったとしても実際にそれで実績を作ってきたのですから、本人がそう思うのは当たり前です。しかし、それを僕ら凡人が真似するのは、絶対に危険です。
気合いと根性で物事に対処する。これは大量の心のエネルギーを消費するやり方で、気持ちに余裕がなくなります。余裕のない状態で失敗すると、精神的なダメージは通常よりも大きくなるものです。結果、失敗を深刻にとらえてしまい、行動に移すことを躊躇することになります。「勝たなくてはダメだ」「成功しなくてはならない」と、プレッシャーが強まってしまうのです。
仮に、何とかやり遂げても枯渇した気持ちの回復には時間がかかりますし、次の課題は待ってはくれません。疲れた気持ちにむち打って、さらに気力に頼ることになってしまう。まさに悪循環です。