米小売り最大手ウォルマートは昨年、インド国内の電子商取引で最大の新興企業を160億ドル(約1兆7400億円)で買収した。ウォルマートにとって悪いニュースが出てきたのはその後だった。インドが電子商取引関連の規則を変更したのだ。外国資本のインターネット小売企業は、サプライチェーンの修正や大幅値引きの停止を求められることになる。こうした規則はインド企業には適用されない。未開拓のデジタル市場として世界最大のインドは、突如、米国などのグローバル企業にとって以前よりはるかに厳しい市場に変貌した。業界幹部やインド市場をモニターする専門家によると、インドは米ハイテク企業に対する障壁を1年ほど前から設け始めた。それは事業形態やインドの消費者から収集したデータの扱いについて特別な要件を課す形で行われた。