裁判所がリツイートに
厳しい意外な理由とは!?

 だがこれは当然のことだ。自分の隣にいる人物が「A氏はうそつきでアホだ!」「死ね、殺すぞ!」などと大声で事実無根の侮辱や脅し文句を叫んだとしよう。それを聞いた自分も同様に叫べば罪に問われるのは、実社会でも同じである。

 SNSという拡声器は、こうした当たり前の感覚すらもまひさせてしまうのだ。

「デマや侮辱などをリツイートされた人は、『事実確認もしていないのに、何てものを拡散してくれたんだ』と思うのは当然のことです。リツイートした側は軽い気持ち拡散したつもりでしょうが、リツイートされた側は、半永久的に自分のネガティブな情報がネット上に残ってしまう可能性もありますからね」

 とはいえ、過去のリツイートをめぐる裁判所の判決などは、このネット社会においては若干厳しすぎるという印象を抱く人も多いだろう。だがそれにも理由があるようだ。

「少し前に世間を騒がせた岡口基一裁判官は、ブリーフ一丁姿の自撮り写真などをSNSに投稿し、最高裁から『表現の自由を逸脱している』『裁判官に対する国民の信頼を損ねた』と戒告処分を下されました。これはあくまでも私の個人的な印象ですが、裁判所はツイッターなどSNSを用いて容易に、あるいは不用意に情報が拡散されてしまう今のネット社会のあり方について、相当警戒しているのではないかと感じています」

 玉石混交の情報が飛び交うネット社会の中で、与太話を真に受けて拡散してしまうと、思わぬしっぺ返しを食らうことになるかもしれない。