TV『嵐にしやがれ』に出演して、話題沸騰のワールド・バリスタ・チャンピオンの井崎英典氏が、著書『ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方』の刊行を記念して、抽出の実演動画を公開。誰でも自宅で「世界一美味しいコーヒー」を淹れる手順と手法をわかりやすく解説します。
自宅ですぐに実践できる!「コーヒーの淹れ方」実演動画
詳しい手順やノウハウは『ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方』で解説していますが、今回は動画の内容を踏まえ、基本的なレシピをダイジェストでご紹介します。
世界一美味しいコーヒーの淹れ方には、以下の6つのポイントがあります。
(1)豆の重さ
(2)お湯の重さ
(3)抽出時間
(4)温度
(5)蒸らし
(6)注ぎ方
動画では、主に前半の3つについて、いわゆる「抽出レシピ」と呼ばれるものの基本的な考え方を解説していきます。
(4)~(6)は、書籍で詳しく解説していますので、ぜひ同書を読んでみてください。
計量
「1 豆の重さ」と「2 お湯の重さ」を「スケール(電子秤)」で測ります。その重さは、プロが使用する「抽出比率」に基づきます(詳しくは第1回へ)。
基本比率は「お湯100g」に対して「豆6~8g」が基本公式です。お湯が300gの場合は3倍の、豆は「18~24g」となります。濃い味がお好きな方は「24g」がおすすめです。
豆を挽く
測った重さの豆を、グラインダーで、好みの粒度(粗・中・細)で挽きます。
ドリッパーを温める
ペーパーフィルターを付けた状態でドリッパーを温めて、ドリッパー内の温度が下がらないようにします。セラミックはお湯の温度が下がりやすいので、十分に温めます。
豆をセッティング
挽いた豆をドリッパー内に入れます。ドリッパーを振って、粉を平坦にします。
抽出は3投で
お湯の重さに対して以下の比率で、3投に分けて注湯します。
※300gの場合
1投目:20%(60g)
2投目:20%(60g)
3投目:60%(180g)
蒸らし(1投目)
1投目が蒸らしです。お湯を、ドリッパーの真ん中から外側に向かって、渦を巻くように円を描いて注湯してください。フィルターの壁まできちんと注湯してください。約1分経つまで待ちます。
揺すり
蒸らしは、コーヒー豆とお湯を均等に触れ合わせることが狙いです。1投目を淹れ終わったら、ドリッパーを回すようにしっかり揺すり、豆と粉がきちんと触れ合うようにしてください。
本抽出(2投目)
壁に微粉が付いているので、それを洗い流す感覚で注湯します。これまでより少しだけ速度を上げて注湯してください。常に豆とお湯が触れ合っている状態をつくり、コーヒー豆の成分を溶解しやすい状況にします。それにより、より濃度感のあるコーヒーにすることができます。ここまで開始から約2分待ちます。
本抽出(3投目)
中心から外側へ向けて渦を巻くようにお湯を注ぎます。再びフィルターの壁までお湯をかけて、微粉が壁にへばり付くのを防いでください。最後まで、お湯と豆が均等に触れている状態を目指します。そして再び揺すります。ここまで開始から約3~4分が目安です。
抽出時間
一般的には2~3分と言われていますが、私のレシピでは、3~4分を目安にしています。蒸らしを長く1分とっているので、全体的に少し長くなっています。
お湯が落ち切るまで待って完成
最後まで落ち切らせない方がいいという考え方もありますが、私のレシピは抽出比率に基づいて重さを計算していますので、落とし切りで問題ありません。