顔をしかめる男性Photo:PIXTA

大人の日常生活は、微妙なピンチの連続です。適切な言い訳を繰り出して、自分を守りつつ周囲のストレスを最小限に抑えましょう。

イラストイラスト(石原氏)/TOMOYA イラスト(シーン)/千野エー

今月のテーマ
「参加」の返事を出した飲み会に出られなくなった…

石原壮一郎さん【講師】石原 壮一郎さん
1963年三重県生まれ。日本の大人シーンを牽引するコラムニスト。『大人力検定』『大人の言葉の選び方』『家族史ノート』など著書多数。

 人生は選択と決断の連続です。いったんは「参加」の返事をした飲み会や食事会に、別の用事ができて行けなくなるケースは少なくありません。それは仕方ないにせよ、言い訳を間違えると相手を無駄に怒らせて関係が悪くなってしまいます。

「こういう用事で」と具体的に理由を話すのは、けっこうリスキー。お葬式や極めて大事な仕事なら仕方ありませんが、中途半端な用事だと、相手は「俺たちよりそっちのほうが大事ってことだな」と天秤にかけられた感を覚えて、ムッとしたりスネたりしそうです。

 ここは、「よんどころない家庭の事情で」「仕事でいささか厄介な事態が」などと曖昧にすることで、相手に「よっぽどのことなんだな」と想像させましょう。あえて古風な表現を使うことで、緊迫感をにじませているのもミソです。