(2)運営における公平性の確保(取引の公正さを確保するためのプロセスの整備、紛争処理体制の整備など)

(3)運営状況のレポートとモニタリング・レビュー(プラットフォーマーは1と2について自己評価を付したレポートを行政庁に定期的に提出、行政庁はそのレビューを行なって評価を公表など)

 これだけをさっと読むと、大手IT企業のeコマースのプラットフォームに出店する中小企業などに、契約条件や運用ルールの突然の変更に振り回されているところも存在することを考えると、内容的にもっともらしいようにも感じられます。しかし、よく考えるといくつかの疑問が湧いて来ざるを得ません。

EU指令と比較するとわかる
過剰規制と二重行政の疑い

 そもそも、市場支配力を持つ大手IT企業と、その企業のプラットフォームに出店する企業との間の取引環境の改善や公正競争の維持という政策目的は、本来は独占禁止法の適用によって達成すべきものです。

 だからこそ、取引透明化法案とほぼ同じ内容を定めているEU指令(2019年7月制定、2020年7月施行予定)も、基本的には独占禁止法の延長のような形で、取引環境の改善に向けて大手IT企業が講ずべき措置や遵守すべきルールをガイドライン的に定めているだけです。

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=uriserv:OJ.L_.2019.186.01.0057.01.ENG&toc=OJ:L:2019:186:TOC