ハワイ語の辞書で「アロハ(ALOHA)」という言葉を調べてみると、挨拶以外には、愛、愛情、思いやり、好意、親切、慈悲、あわれみ、同情、恋人、愛する、など人の気持ちに関する意味が多く掲載されています。ひとつの言葉に複数の意味があるのがハワイ語の特徴ですが、ここまでたくさんの意味を持つ言葉はあまりありません。

「アロハ(ALOHA)」に込められた意味

アロハ(ALOHA)は古代ハワイの精神を語り続ける言葉
アロハ(ALOHA)は古代ハワイの精神を語り続ける言葉 ©iStock

 1986年に「Hawaii Revised Statutes, 5-7.5」に定められた法律は「The Aloha Spirit Law」と呼ばれ、ハワイに住む人々は「アロハ・スピリット」に基づいて行動することが求められています。「アロハ・スピリット」とは、自分自身の心や精神といった内面を整え、他人には思いやりをもって接すること。その精神を表現する言葉がALOHAであり、この5つのアルファベットそれぞれに意味が込められているのです。

A:AKAHAI(アカハイ)思いやり
L:LOKAHI(ロカヒ)協調性
O:‘OLU‘OLU(オルオル)喜び
H:HA‘AHA‘A(ハアハア)謙虚
A:AHONUI(アホヌイ)忍耐

 これらのキーワードは、ハワイ先住民の人たちが培ってきた、集団で生きるすべであり、たくさんの民族で構成されている現代のハワイの人々にとっても、とても重要な意味をもっています。

 さらにこの法律では、「アロハ(ALOHA)」を以下のように定義しています。

・出会いや別れの挨拶以上のものである
・お互いに尊敬し愛情をもって接することを意味し、見返りを求めない思いやりである
・人が他人と生きていくために重要な人間関係の本質である
・言われていないことを聞き、見られないものを見、知ることができないことを知ることである

 自分の心と他人の心を通わせる、人間関係の極意といったらよいでしょうか。それがひとつの言葉に凝縮されていると考えられます。

 また、ALOHAは2つの単語から成り立っているという解釈があります。「ALO」は(正面)、「HA」は(呼吸、息)という意味があります。古代ハワイの挨拶は額と額を接し合う(密着する)もので、顔の正面を着けあって呼吸をすることから「ALOHA」となったという説です。