デジタル日本円Photo:PIXTA

 中国で中央銀行が仮想通貨を発行する可能性がある。実現すると、その影響は全世界的なものとなる。日本で使われる可能性も否定できない。

 そうなると、通貨主権が奪われ、取引情報を中国に握られる危険がある。これを防ぐには、日銀が仮想通貨を発行するしかない。

2020年上半期にも利用実験?
ユーラシア大陸の「共通通貨」に?

 中国の中央銀行である人民銀行が、仮想通貨である「デジタル人民元」を発行するとの報道がなされている。

 早ければ2020年の上半期に、中国国内のいずれかの地域を選んで、そこでの利用実験が始まる可能性がある。

 フェイスブックが仮想通貨「リブラ」の発行計画を発表したことによって危機感を抱いた中国の通貨当局が、開発を加速化したのだろう。

 リブラが実現すると、中国からの資本流出の手段に使われる危険がある。これを防ぐために、独自の仮想通貨を発行する必要があるのだ。

 デジタル人民元が発行されれば、その影響は甚大だ。