デジタル技術の進歩は、社会全般にわたる新たな倫理上の課題を生み出している。そして今また、法の執行と、携帯電話データの暗号化によるプライバシー保護との間での、民主主義社会における争いが起きている。  ウィリアム・バー米司法長官は13日、アップルに対し、政府のために2台のiPhone(アイフォーン)の暗号ロックを解除するよう要求した。その目的は、サウジアラビア人の空軍士官候補生が先月、フロリダ州ペンサコーラの海軍訓練施設で3人の水兵を射殺したテロ事件の捜査だった。バー氏は「今回の状況は、デジタル化された証拠へのアクセスを可能にすることが重要である理由を、明確に物語るものだ」と語った。