桜蔭・雙葉・豊島岡女子・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたシリーズ累計3万部突破の『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「女の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。
「女の子らしさ」は否定せず伸ばしてあげる
4年生の女児があるとき、女の子らしくない汚い口のきき方をしました。ほかの塾であればスルーするのでしょうが、私は注意しました。すると、その子は意外なほど素直に耳を傾けてくれ、むしろ注意されたことを喜んでいるようにさえ見えました。
おそらく、大人として扱っていると感じてくれたのでしょう。
今、ジェンダーフリーが盛んに言われていて、私もそれを否定するつもりは毛頭ありません。一方で、女の子が女の子らしいのは素晴らしいことだと思っています。
実際に、私が見ている限り、難関女子中学に合格するような優秀な子は、かわいらしい文房具が好きといった女の子らしさを持ち続けています。
だから、女の子らしい部分を否定せずに伸ばしてあげていいと、私は思っています。
とくに、父親は「女の子のことはよくわからないから」と母親に任せて逃げてしまう傾向がありますが、ちゃんと女の子として向き合ってあげましょう。さもないと、「お父さんは、私の偏差値しか興味ないんだ」と女の子はがっかりします。
女の子の学力を伸ばしたいなら、父親は勉強以外のところに、より多くの関心を示してあげてください。
女の子は真面目ですから勉強は自発的にします。そういう女の子たちに必要なのは、なによりいい家庭環境です。父親も味方、母親も味方。そう信じられる環境です。
両親には、それぞれに役割があります。それなのに、その役割を放棄して「よくわからないから、お母さんよろしく」と逃げていいはずがありません。
父親にとって、女の子と向き合うのは難しいこともありますが、自分自身が成長するまたとない機会でもあるのです。