桜蔭・雙葉・豊島岡女子・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)の内容から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「女の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。

子どもの好奇心を育む親は「答えを教えずに、一緒に調べる」

親が知らなかったことを知るのは「子どもの最大の喜び」

 ニュースを見ているだけでも、子どもの心の中に「なぜ?」はどんどん生まれます。

 「日食ってなんで起きるの?」

 「なんで、イスラエルって揉めているの?」

 親はどんなに忙しくても、子どもの「なぜ?」をスルーせずにキャッチし、一緒に考えてあげてください。

 このとき重要なのは、親はすでにその答えを知っていても「○○だよ」と教えて終わりにせず、あえて一緒に調べてみることです。それによって、子どもはより楽しく学習できます。いきなりネットで調べるのではなく、地球儀や地図、図鑑などを用意しておくといいでしょう。

 もちろん、親がその答えを知らなくても適当にごまかしたりしないこと。知らないことは「わからないな。一緒に調べてみよう」でいいのです。親が知らなかったことを知るのは、子どもにとって「親に勝った」という最大の喜びです。ほかにも、いろいろ興味の範囲を広げてくれるチャンスです。また、親のほうからも、子どもの好奇心を喚起する質問を投げてみましょう。

 私の知人の東大生は、子どもの頃、よく親から聞かれたそうです。

 「どうして、今年はこんなにリンゴが高いのか知っている?」

 「なんで、アメリカでは普通の人が銃を持っていると思う?」

 あなたも、いろいろなことを子どもに質問してみてください。

 もちろん、子どもが「なんでだろう?」と興味を持つレベルにすること。あまり難しすぎることを投げれば、子どもは楽しいと思えません。

 「なんで、財務省は書類を改ざんしたんだと思う?」

 こんなことを聞かれても、子どもは興味が持てないし、親が丁寧に説明したとしても理解できないでしょう。親の自己満足に終わらないよう、あくまで 「子どもが食いついてきたかどうか」 を見極めてください。