不確実な現代は「頭で考えて意思決定する」こと自体がリスクだ。ロジカルに、まじめに考えるほど判断を誤るのはなぜか?話題沸騰の『ニュータイプの時代』の著者・山口周さんと、『ハートドリブン』の著者・塩田元規さんの特別対談。さらに、テレビ・ネットと多方面で活躍する『ハートドリブン』の編集者・箕輪厚介さんも加わり、複雑化する時代の意思決定について語り合う。
3人が辿り着いた境地は「心に風が通っているか」という意志決定基準。特別対談最終回は「心で感じる意思決定論」から始まり「大失敗を目指す」という奇想天外の展開へ。現状に満足しない3人の「遊び心」に溢れた本音トークが炸裂。(構成:イイダテツヤ、撮影:竹井俊晴)

第1回:https://diamond.jp/articles/-/226664
第2回:https://diamond.jp/articles/-/226667
第3回:https://diamond.jp/articles/-/226678

塩田:会社では、僕も含めていろんな人が意思決定しているんですけど、そのときに大事にしているのが「本当に胸を張れる意思決定をしているか」ということなんです。

たとえば、誰かが意思決定したことに、ルール的にはまったく問題ないんだけど「感情的に納得できない」という人が出てくることって、やっぱりあるじゃないですか。

そういうとき「本当に胸を張れるのか?」「お天道様が見ていても、自信を持って意志決定したと言えるのか?」と問う。結局は、そういうことがすごく大事かなと。

塩田元規(しおた・げんき)
株式会社アカツキ創業者代表取締役CEO
横浜国立大学工学部電子情報工学科を経て、一橋大学大学院MBAコース(現:一橋ビジネススクールMBA)修了。新卒で株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、広告事業に従事。退職後、2010年6月に香田哲朗(取締役COO)と共同でアカツキを創業。2016年3月に東証マザーズ上場、2017年9月に東証一部へ市場変更。モバイルゲーム事業、リアルな体験を届けるライブエクスペリエンス事業を柱として、心が躍り感動とつながりをもたらすエンターテインメントをグローバルに展開。著書に『ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力』(幻冬舎)。

山口:今の時代、そういう「感覚」や「感情」がとても大事だと思います。まさにブルース・リーの「Don’t think. Feel」。頭で考えるよりも、心で感じるってことですよね。

今、世の中はすごく複雑になっているので、外在化されたコードやルールに照らして論理的に考えて解を出していくことは、大事なことから踏み外す可能性が結構ある。法務や人事の人って、やっぱりテキスト化されたルールを脇に置いて「これはOK、これはダメ」って判断するじゃないですか。でも、それってかなり危険なところもあって、心の内に照らして「どんな感覚がするか」という軸で考えてみると、意外にクオリティの高い意思決定になることがありますよね。

塩田:それ、すごくわかります。