「学ばない社会人」のせいで日本企業の競争力が低下、リカレント教育は重要か
日本のビジネスパーソンの実態を調べると、「学ばない社会人」の意外な多さが日本企業の競争力を低下させていることがわかった(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 最近、「リカレント教育」という言葉を聞いたことはないでしょうか。リカレント教育とは、一度労働市場に出たビジネスパーソンが、再び学ぶ機会を得て、また労働市場に戻っていくことを意味します。1970年代に、スウェーデンの経済学者であるレーンによって提唱された生涯教育思想です。そもそもの概念は学びの期間と労働の期間の繰り返しの意味が強くありますが、現在では働きながらの自主的な学びや企業が提供する機会での学習も含めて広く、「社会人の学び直し」を捉えたものとなっています。

 リカレント教育は「人生100年時代」へとシフトし、人々の働く期間が長くなる中で、注目度が増してきています。また、リカレント教育には様々な効果が見込まれますが、多様性やイノベーションの観点からも注目すべきと考えられます。

 ではこのリカレント教育、実際に「学ぶ人たち」にとってどれくらい役に立っているのでしょうか。リカレント教育の現状やその効果について考察しましょう。

自主的に学ぼうとしない日本人
実は半数が「学び」から離れている

 リカレント教育の効果について踏み込む前に、そもそも日本人はどのくらい自主的に学んでいるのかを見てみましょう。パーソル総合研究所の調査では、社会人の約半数に上る47.5%の人が「自主的な学びを行っていない」ことが明らかとなりました(図1参照)。