秋元議員も逮捕直前にインタビューで「オレだけじゃない」と言っていた。

 そうだろう。カジノビジネスでは政治家に現ナマ攻勢をかけることは当たり前の感覚なのだ。過疎の村を舞台に、中国企業が国会議員にカネをばらまいたことは、「カジノの闇」の片隅の出来事だ。

 本筋は日米に横たわる利権構造にある。

 アメリカの調査報道メディア「プロパブリカ」は、トランプ大統領とカジノ業界のつながりを暴いた記事にカジノ大手のラスベガス・サンズが出したコメントを以下のように紹介している。

「ゲーミング業界は長い間、日本市場に参入する機会を求めていた。ゲーミング会社はそれを実行すべく多大な資金を費やしており、ラスベガス・サンズも例外ではない」

 サンズのアデルソン会長はトランプ大統領の最大の資金提供者として有名だ。

 トランプ大統領が2017 年2月の日米首脳会談の後、フロリダの別荘で安倍首相に、カジノ業者の名を示し、日本でのビジネスを認めるよう要請したことは本コラム「世界かわら版」(2019年11月8日付)でも書いた。

 アデルソン氏が日本を訪れ、政治家や自治体関係者と頻繁に会っていることは周知の事実だ。

 政府が決めようとしたカジノ床面積の上限を撤廃させようと動いたのもアデルソン氏 である。(この動きが報じられ批判を受けて、その後、日本政府が「自主的に」上限規制をとりやめ、IR面積に比例する基準に変えた)

 アメリカでカジノは先住民の「貧困対策」として特別に許可されたものだった。

 カジノを中核にする統合型リゾートは砂漠都市ラスベガスが発祥の地だが、味をしめたカジノ業者は東海岸にまで手を広げる。

 過当競争になり共倒れという手痛い結果となった。不動産業からカジノに進出し失敗したトランプ氏も、事情は分かっているはずだ。