靱帯を切る大ケガもしたが
何度でも不死鳥のように蘇った

 10歳のとき、両親に連れられて、初めてステイプルズセンターでの生の試合でコービーがプレーするのを見て夢中になった。それ以来、学校でバスケットボールのチームに入り、自分でもプレーするようになった。コービーの名入りの指輪を買い、毎日はめている。

コービーの名入り指輪
エンジェルが大切にしているコービーの名入り指輪

 彼のどこに魅力を感じるのかと聞くと、「靱帯を切るような大怪我を繰り返して、もうダメかもと言われても、何度でも不死鳥のように復活してきたところ」と即答した。

「自らの引退試合ですら一切手を抜かず、自力で60点も得点した。あんな選手他にいない。19歳や20歳の若い選手には決して真似できない彼のスキルと経験値がすごい」

 エンジェルと一緒にやって来た弟のエイドリアンは15歳。泣きそうになるのをこらえているのがわかる。LAの地元の高校のチームで、コービーと同じシューティング・ガードのポジションで活躍している。今朝もシュート練習する予定だったが、訃報を聞いて、急遽この広場に来ることにしたという。

「絶えず努力をし続けて、決して諦めない態度、それが僕がコービーから学んだこと。彼のフェイダウェイが好きで真似している」

アラホ一家
アラホ一家。左から次男エイドリアン、父ドリアン、長男エンジェル

 フェイダウェイ・シュートとは、コービーの得意技で、後ろに下がりながら打つ難易度の高いシュートだ。歴代のNBA選手の中でも、マイケル・ジョーダンなど、ごく限られたトップ選手のお家芸として有名だ。

 さらに兄弟が特に感動したシーンは、ある試合中、コービーがアキレス腱を断絶し、歩くことすらできないときにも、フリースローを2本決めてからコートを後にしたことだった。

 10代のアラホ兄弟が、コービーの技術や粘り強さや彼が打ち立てた記録を賛美すると、彼らの父親のドリアン(45歳)は、コービーの最大の魅力は「ただ1つのチームだけでキャリアを全うし、1つのチームに全てを捧げたことだ」と断言した。

 LAの地元チーム、レイカーズに忠誠心を捧げたコービーの態度が、40代の彼を長年熱狂させてきた源だという。