ソーシャルメディア上でモノやサービスを共創
「共創」という言葉をご存知でしょうか? 時代が産んだ新しい言葉です。英語では、コ・クリエーション(co-creation)と呼ばれます。
共創とは、商品やサービスの開発プロセスにより多くの顧客を巻き込み、よりよいモノを創り出そうとする試みです。情報技術の世界では、世界中のボランティアが参画したLinux開発が共創の代表例でしょう。化粧品や食品、嗜好性の高い商品開発の過程で共創は生まれやすいようです。
モノ不足が深刻であった高度成長期には、企業が一方的に商品を提供しても、飛ぶように売れる時代でした。しかし、SNSやケータイなど双方向のメディアが発達した現代では、どんなに大規模なマーケティング調査をしてもヒット商品は生み出せないと言われています。
商品企画の段階から、お客様の声を反映できる仕組みが求められ、さらに、商品企画の段階からお客様を直接関与させてしまうことが共創戦略です。特に、それ自体で差別化が難しい製品・サービスを開発する場合、共創は有効な戦略です。
ただし、何もないゼロの状態からの共創は難しい。企業が自社の顧客に「何が欲しいか?」と聞いたところで、お客様が回答してくれるというものではありません。
共創するうえで大事なポイントは、企業側が次に提供する新製品やサービスの基本コンセプトを提示することが重要だと言われています。企業側が最も大事な基本的なデザインを提示し、お膳立てが整ったところで、初めてお客様が共創のプロセスに参加するような進め方がよいでしょう。
共創による新製品開発は、「良」を「優良」にする効果がありますが、最初に平凡なアイデアしか出せない企業では、決して成功しないと思われます。
顧客がワクワクする、社会に貢献する、自尊心が満たされる経験ができる環境を用意できることが共創を成功させる必要条件です。
一緒にモノやサービスを創る共創することで、お客様にどのような変化が生まれるでしょうか? まずはじめのステップでは、共創に参加したお客様が対象となるモノやサービスに愛着を持つようになります。これは、誰もが経験したことがあると思います。
共創して創り上げたモノやサービスをさらによい商品にしようというモチベーションも働くようになります。このように共創体験を通してお客様に強いロイヤルティが生まれ、さらにその周辺に評判が拡散して企業や店舗の応援団が誕生するのです。
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