理解不能な事件が起こる
絶望の日本社会

 アベノミクスで景気が上向いても、賃金水準は上がらないまま。いまの若者世代は、好景気を一度も味わったことがない世代だ。
 
 日本最大の匿名掲示板「2ちゃんねる」の創設者である西村博之氏は著書『このままだと、日本に未来はないよね。』(洋泉社)で、日本経済が右肩下がりになる可能性が高いと指摘した上で、「10年以内に日本の若者が暴動を始める」のではないかと予測している。

 中西氏は、デモのようなわかりやすい形というよりも、突発的に起きる事件が増えるのではないかと、推測する。

「2018年11月から12月にかけて、日本財団が18歳~22歳の男女3126人を対象にした調査によれば、『本気で自殺したいと考えたことがある』と答えた割合は全体で30%。男女別だと男性26%、女性が34%となるほど、約3割の若者が人生に絶望しているのです。一方、2008年の秋葉原通り魔事件や、2019年の京都アニメーション放火殺人事件に象徴されるような、はた目からは動機や目的が理解できない日本独特の事件がポツポツと出てきています」

「そう見ていくと、すでに行き場のない若者が行動に移しているともいえる。目に見える暴動よりも、どこで何が起こるのかわからない、というほうが、社会として問題です」

 ギリギリの生活を強いられ、希望の持ちようがない日本社会で生きる若者たち。決して満足できる状況ではないにもかかわらず現状維持を望むほど、彼らは疲弊しきっている。一見従順に見えて、内面にはやり場のない怒りを抱えている…。これが日本の若者の「リアル」なのだ。