言いたいことこそ、そのまま言わない! 相手の興味を惹きつける「伝え方の技術」
マリアが説明し始めたのは、「強いコトバ」をつくる技術のひとつ「クライマックス法」。「クライマックス法」とは、相手の注意を一瞬でこちらに向かせる技術です。
マリア 「途切れかけた集中力を戻してこちらに向かせる技術よ」
ヒナ 「そんなことできるんですか」
半信半疑のヒナに、マリアはぐっと顔を近づけてこう囁きます。
マリア 「ここだけの話だからね」
ヒナ 「は…はい」
「ここだけの話」と言われ、一言も聞き逃すまいと構えるヒナ。
すると、マリアはこう言います。
マリア 「今のが『クライマックス法』なのよ」
ヒナ 「え?」
拍子抜けするヒナに、マリアは「ここだけの話だからね」というコトバこそが、相手の注意をこちらに向かせる技術「クライマックス法」だと言います。
それでは、「クライマックス法」のつくり方をみてみましょう。
【クライマックス法のつくり方】
たとえば、「強いコトバは技術でつくれるの」をクライマックス法で言ってみましょう。
①いきなり「伝えたい話」をしない
→ここで、そのまま言うのをやめます。
②クライマックスワードから始める
→例えば「ここだけの話だけど」を入れてみます。
技術なし 「強いコトバは技術でつくれるの」
技術あり 「ここだけの話だけど、強いコトバは技術でつくれるの」
ポイントは、言いたいことをいきなり言わずに、次のようなクライマックスワードから始めること。
「他では話さないのですが、〜」
「誰にも言わないでくださいねっ、〜」
「これだけは、忘れないでください。〜」
「3つのコツがあります、1つ目が〜」
以上、たったの2ステップです。