あらゆる種類のスキルの習得に使える「ウルトラ・ラーニング」という勉強法が話題だ。このメソッドを体系化したスコット・H・ヤングは、「入学しないまま、MIT4年分のカリキュラムを1年でマスター」「3ヵ月ごとに外国語を習得」「写実的なデッサンが30日で描けるようになる」などのプロジェクトで知られ、TEDにも複数回登場し、「世界の勉強法マニア」たちを騒然とさせた。本連載では、この手法を初めて書籍化し、ウォール・ストリート・ジャーナル・ベストセラーにもなった話題の新刊『ULTRA LEARNING 超・自習法』の内容から、あらゆるスキルに通用する「究極の学習メソッド」を紹介していく。

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どの程度まで「計画」すべきか?

 「いつ準備をやめ、学習に移るか」というのは重要な点だが、そもそも自己管理的な学習に関する文献によれば、大部分の人々が、学習の目標や手法、資源に関して徹底的に調べるということは行っていない。

 代わりに彼らは、自分の周囲にたまたま存在した学習手法を選ぶ傾向がある。

 これでは明らかに、実際の学習と、最良の手法を使っていた場合に達成されていたはずの効率性との間に、大きなギャップができてしまう。

 しかも、見つけた学習法が自分にとって気乗りしないものである場合には、準備は学習を始めずに先延ばしするための理由になってしまう。もう少し準備しよう、もう少しだけ、と考えているうちに、それが学習を回避する口実になってしまうのだ。

 どんなアプローチにも、不確実性は存在する。したがって、準備が不十分な状態と、準備だけで先に進まない状態の間に、落としどころを見つけるようにしなければならない。

 ただ、自分が先延ばしにしている、ということは自分でも気づくだろう。そのときは、とにかく学習をスタートさせよう。

 ただ、「学習手法のリサーチ」に時間を費やすことには、大きなメリットがある。学習のためにどのような教材を使うかによって、その効果に大きな違いが出てくるからだ。

 すぐに学習を始めたいと思っている人も、その前に数時間を使うだけで、その後に何十、何百という時間を節約できるのである。