投資のコツは「相場に留まるチカラ
=Staying Power」にあり

 リーマン・ショックの時に過大な借入を利用していた投資家は、相場下落という最悪の時に売却をせざるを得ない場合が続出しました。そして、損失を確定させてしまったのです。

 その後、例えば10年程度経った時点で価格を検証してみるとどうでしょうか。多くの金融商品で、元の水準に回復している事象が見られました(下図表)。

負けない投資家になるために<br />忘れてはいけない、<br />たった1つの投資のコツとは?

売らずに済んだ投資家は、損失を確定していない」ということです。

 そして30まで下落した商品は、いつの間にか100まで戻った場合、110になった場合すらあったのです。

 下落相場にも、相場に留まって売らずにいた投資家は乗り切ることができたと言えるでしょう。すなわち相場下落の危機に出くわし、時価が大幅に目減りしたとしても、いずれ回復が期待できる商品に投資をしていた場合では、市場に留まり、商品を保有し続けるチカラ=Staying Powerがあった投資家のダメージは限定的でした。

 しかし、注意して欲しいことは、何でも「塩漬け」にすることではありません。

 リスク・オフ時の投げ売りされている商品には、「バーゲン商品」がある一方、そもそも価値のない(少ない)商品は何年待っても回復しないでしょう。

 だからこそ、金融危機を乗り切った「低コストのインデックス型のETF」を使うメリットを知って欲しいと思います。