妻が「〇」。
給与明細を見せて収入を「見える化」しよう

「結婚とは何か?」と問われたら、何と答えますか。

 私はためらわずに、こう答えます。

「愛し合う二人がお金の次元でも強い絆を結ぶこと」

 恋人は心と体で絆を結びますが、夫婦にはお金の絆が加わります。恋人は心と体の2本の絆しかありませんが、夫婦は心と体とお金の3本の絆でガッチリつながっているのです。

 つまり、恋人と夫婦との決定的な違いは「お金」です。

 だからどんなに愛し合っていても、お金のギャップを埋められない恋人同士は永遠に結ばれない。めでたく夫婦になったとしても、お金を上手にコントロールしないと結婚生活はうまくいきません。夫婦げんかや離婚の原因も、元をたどればほとんどがお金絡みです。

 夫婦生活はお金の相性で決まるのです。
ところで家庭もビジネスも、成功の鍵を握るのが「見える化」です。「見える化」とは、見えにくい部分を可視化すること。「見える化」で成功した企業の代表例はトヨタ自動車ですが、企業という組織が健全かつ効率的に成長するためには、「見える化」が不可欠です。

 この理屈は、最小単位の組織「家庭」でも同じで、「見える化」がうまくいっている家庭ほど円満で幸せです。特にお金の流れは目に見えにくいので、専業主婦(夫)なら働いている人の収入を、共働きならお互いの収入を「見える化」することが、家庭円満の第一歩になります。

 もちろん、「給与明細を相手に見せるなんてイヤだ!」という人もいるでしょう。特に日本人には人前で懐事情をオープンにする習慣がないので、給与明細を見せることは人前でズボンを脱ぐのと同じくらい抵抗感があるかもしれません。