7年の平均成長率は0.9%
成長の足を引っ張る個人消費
安倍政権のもとでの経済政策、いわゆるアベノミクスが始動してから7年が経過した。
ちょうど7年目の2019年10~12月期の実質GDPは、消費税率引き上げや台風の影響などから前期比年率-7.1%と大幅な落ち込みとなった。今年1~3月期も、新型コロナウイルス問題が生産、観光、消費などへの打撃となっており、2期連続のマイナス成長となることが見込まれる。
昨年10~12月期までのアベノミクス7年間に焦点を当てると、7年間の平均で見た経済成長率は、0.9%と極めて緩やかな伸びにとどまった。
アベノミクスは2%の成長率を目指していた。人口の減少・高齢化が進む日本で、そこまで高い目標はそもそも必要なかったと思うが、目標を立てた以上、その半分も達成できなかったのだから、アベノミクスは失敗だったと言わざるを得ない。
足を引っ張ったのは、個人消費の弱さだ。日本の成長率を引き上げるには、企業の投資をもっと促進すべきだという声があるが、日本経済の弱点は設備投資ではなく個人消費だ。