2024.1.24
日銀はマイナス金利やYCCなど4月に「トリプル解除」が本命、24年の利上げシナリオ展望
植田日銀の2024年の金融政策正常化の取り組みを展望すると、マイナス金利やYCC、オーバーシュート型コミットメントの「トリプル解除」を4月に行う可能性が高い。その後、年内に1~2回追加利上げはできそうだが、政策金利は0.25~0.5%程度でとどま…
みずほリサーチ&テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミスト
1981年東京大学経済学部を卒業し日本銀行へ。1988年米国ウォートンスクール経営学修士。日本銀行では2007年に調査統計局長。2011年から企画局長、2012年から金融政策担当理事として、2%物価安定目標の採用に至る局面の政策実務を担当。その後、国際担当理事。2016年に日銀理事を退任しみずほ総研へ。現在、内外経済や金融政策を巡るテーマを中心に講演・執筆等を行う。
2024.1.24
植田日銀の2024年の金融政策正常化の取り組みを展望すると、マイナス金利やYCC、オーバーシュート型コミットメントの「トリプル解除」を4月に行う可能性が高い。その後、年内に1~2回追加利上げはできそうだが、政策金利は0.25~0.5%程度でとどま…
2023.11.9
日銀が来年4月にマイナス金利解除に踏み出すかどうかの鍵を握るのは個人消費の回復だ。今のインフレ下で家計は実質賃金下落と金融資産目減りで二重の打撃を受ける。2%物価目標実現で緩和を続ける金融政策自体も家計消費にはマイナスに働いている面…
2023.9.13
インフレとの戦いが長引くが金融政策だけで「物価の安定」の実現は難しい。財政が総需要に影響を与える経路は無視できないし、大きな政府債務の下では利上げが効きにくくなるという見方もできる。物価安定への財政の役割が重要だ。
2023.7.14
日銀の「多角的レビュー」の主眼は異次元緩和の総括だ。レビュー結果が果たす役割には物価情勢に応じて3つが考えられる。可能性が高いのは2%物価目標が達成できずにYCCやマイナス金利を解除し持続性の高い金融緩和へ移行する際だろう。
2023.5.19
今春闘は30年ぶりの賃上げ率で、来春闘次第では2%物価目標が実現される可能性がある。しかし、本当に望まれるのは「物価(上昇)に勝てる」賃金の上昇、つまり実質賃金の上昇だ。
2023.3.13
植田新日銀総裁の下では異次元緩和策の修正が主要課題になるが、YCCはできるだけ早く撤廃されるべきだ。ほかにも固執し過ぎた2%物価目標の検証と見直し、グローバルな情報発信や政府との対話などやるべきことは多い。
2023.1.13
YCCの修正は、その構造的欠陥が物価や金利情勢の変化のもとで露呈したものだ。YCCに固執することで金利形成だけでなく日銀の情報発信もゆがみ、市場との対話が成り立たなくなっている。すぐにも撤廃すべきだ。
2022.11.18
歴史的な円安・物価上昇でも日銀は利上げをしない、できない状況だが、財政には防衛費増額など歳出膨張圧力が強まる。物価目標達成の可能性も皆無とはいえなくなってきた中でインフレ下の財政政策をどうするかの新たな課題が浮上する。
2022.9.12
米国のインフレは深刻だ。FRBがインフレを目標の2%まで強引に下げようとすればかなりの失業率上昇を招く可能性がある。物価と雇用に折り合いをつけるためFRBは物価目標を事実上、3%に引き上げるのではないか。
2022.7.15
円安の本質問題は日本の産業競争力の低下だ。円安論議は金融政策に焦点が当たっているが、重要なのは競争力回復にどう取り組むかであり、今の円安環境をそのために有効活用する手はある。
2022.5.18
「悪い円安」が進む中で日銀が緩和政策をやめられないのは、物価目標達成のめどがないことや長期金利上昇を容認しその後に経済が失速した場合、批判されるのを恐れてのことだ。政策変更はポスト黒田体制になってからだ。
2022.3.14
「実質2%、名目3%の成長率」や「2%物価目標」は実現の見込みのない数字であり、過去の議論の「なごり」でしかない。実態と乖離した前提や目標を掲げる経済運営は政策の信頼を損ねる。
2022.1.13
2022年中に「3回の利上げ」が予想される中で米長期金利は総じて安定している。インフレ率が中期的にも上がるとは限らないし、コロナ後、米国の潜在成長力は低下する可能性もある。長期金利は上昇しても限定的ではないか。
2021.11.10
「成長と分配の好循環」の実現は賃金を上げることにかかっている。そのためにリカレント教育など「人への投資」への支援、介護や保育、教育分野での待遇改善など、政府がやれることは少なくない。
2021.9.6
日本銀行が世界的課題である気候変動対策に乗り出すのは「当然」だが、金融政策の中立性からやれる手段や効果には「限界」がある。中央銀行の責務を巡る「根本的な問題」も考えさせられる。
2021.7.9
消費者物価上昇率の急伸でFRBは「2023年内の利上げ」を示唆したが、低インフレをもたらす経済の基本構造は変わっておらず、「高インフレ時代」へのレジーム転換が起こらないばかりか、2%物価目標の達成すら保証されていない。
2021.5.17
先進国では低金利が常態化しつつある。バブル的な現象や行き過ぎたリスクテークによるノンバンクの破綻などが起きているが、金融政策でバブルを抑えるという発想は非現実的だ。
2021.3.11
日本銀行の「金融緩和の点検」で本来、議論されるべきは「2%物価目標」をどうするかだ。だが「世界標準」になっているだけに、見直しの鍵を握るのは今後の米国の物価動向とFRBの方針だ。
2021.1.14
2021年の経済を占う鍵は新型コロナの感染動向に加え、気候変動へ対応や富の格差が拡大し続ける資本主義のあり方がどう変わるかだ。だが「ウイズコロナ」も富の偏在も大きく変わりそうにはない。
2020.11.24
新型コロナ収束後、世界経済は2023年以降、巡航速度の経済成長率に戻る見通しだが、日本は長期の潜在成長率がゼロ近辺にと一段と低下する可能性が高い。成長戦略の発想を転換することも考えるべきだ。
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