新型コロナウイルスの感染が世界に広がる中、各国政府や科学者は短期決戦で勝利を目指すよりも、長期の包囲作戦に備えている。これには戦略転換に加え、経済的な混乱が長引く可能性がつきまとう。ニューヨークからサンフランシスコ、ミラノ、パリ、マニラ、クアラルンプールに至るまで、強力な移動制限や前例のない封鎖措置が講じられ、感染の拡大ペースは抑えられるかもしれない。だが、感染を完全に阻止できる公算は小さいと専門家は語る。シンガポールや香港では、早期の感染封じ込めで成功しても、新たな感染の波がそれを台無しにしかねないことが認識されている。各国当局は今後数週間から数カ月、感染が再拡大するリスクを避けつつ、規制措置を緩和する安全な時期やその程度を決めるという難題に取り組むことになる。各国はどれほどの経済的な打撃に耐える用意があるのか――。
新型コロナは「長期戦」へ、身構える各国政府
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