主要20カ国・地域(G20)の首脳は26日、新型コロナウイルス危機の経済対策として計5兆ドル(約550兆円)を拠出すると表明した。感染拡大の影響から世界経済を守り、景気回復を早める狙いがある。G20が協調して行う景気対策としては金融危機の2008~09年以来で最大規模となる。G20首脳はテレビ会議後の発表文で「このパンデミック(世界的大流行)に伴う経済・社会的打撃を最小限に抑え、世界成長の回復や市場の安定、回復力強化のため出来ることはすべて行い、利用可能なすべての政策ツールを使う」と述べた。ただ新型コロナウイルス対策で具体的な内容には踏み込まなかった。感染の急拡大に対応して首脳会合を設定したため、詳細を詰める時間がなかったとみられる。国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、モーリス・オブストフェルド氏は「詳細な行動計画を策定するにはもっと時間が必要だった」と述べた。