Jリーグ
Jリーグも新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされています Photo:Etsuo Hara/gettyimages

今夏に予定されていた東京五輪・パラリンピックを延期に追い込んだ、新型コロナウイルスの猛威はあらゆるスポーツ界を直撃している。公式戦を合計で314試合も延期させているJリーグも例外ではない。4月下旬から段階的に再開させていく青写真が新たに描かれた中で、J3までを含めて56を数えるクラブ、そしてリーグ事務局が被る減益が最大で20億円と試算されている。破綻を招かないために、Jリーグはどのような施策を準備しているのか。(ノンフィクションライター 藤江直人)

Jリーグと全クラブ合計で
最大20億円の減益の可能性

 決して小さくはないインパクトを伴う数字が開示された。世界中で拡大の一途をたどる新型コロナウイルスの影響を受けて、2月下旬からすべての公式戦を中断させているJリーグが、どのぐらいの減益を余儀なくされるのか。クラブ全体、そしてJリーグとして具体的な金額が弾き出されていた。

「各クラブの資金繰りやJリーグの体力を見ながら計算していますが、J1、J2、J3のクラブの合計でだいたい10億円から15億円ぐらいの減益になる可能性があると考えています。再開がずれ込んでいることで当然ながらJリーグとしても、4億円から5億円は出てくるのではないか、と」

 合計で最大20億円もの減益が出る可能性があると明言したのは、Jリーグのクラブ経営本部の鈴木徳昭氏だ。オンライン形式で行われた25日のメディアブリーフィングで、今シーズンのスケジュールが大幅に変更されていることで発生する、財務的な影響を問われた時の回答だった。

 メディアブリーフィングに先駆けて、村井満チェアマンをはじめとするJリーグの幹部、そしてJ3までを含めた全56クラブの代表取締役または理事長で構成される実行委員会を、同じくウェブ会議方式で緊急開催。公式戦を再開させる時期に関して新たな合意がなされていた。

 当初は4月3日に設定していた再開目標を大幅に後ろ倒し。まだ開幕していないJ3を同25日に、ともに開幕節だけを消化しているJ2を5月2日に、そしてJ1をゴールデンウィーク明けの同9日にそれぞれ段階的に再開させていく新たな目標の下で、準備を進めていくことになった。

 延期された公式戦は各カテゴリーのリーグ戦と、YBCルヴァンカップを合わせて314試合に到達。例えばJ1は1クラブ当たりリーグ戦で11試合、ルヴァンカップのグループリーグで5試合と合計16試合が延期。これらを再開された後のスケジュールの中に組み込んでいく再編作業が行われる。