新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴い、株式アナリストに新たな仕事が加わった。それは信用分析だ。強制的な封鎖措置が相次ぎ、世界経済に急ブレーキがかかる中、多くの企業に突然、生き残れるかどうかの疑問符がついた。とりわけ不安視されるのが航空、ホテル、飲食店といった新型ウイルスの影響を受けやすい業界だ。いつも楽観的な株式アナリストだが、今はその企業がどれほど急成長できるかではなく、ぞっとするような質問に答えなくてはならない。もし全く収入がなくなれば、その企業はどの程度持ちこたえられるのか。現金に着目するこの考え方は、信用アナリストになじみのある仕事をする必要があることを意味する。利用可能な流動性を分析し、債務契約条項や返済スケジュールを精査し、抵当権を設定していない資産がどの程度あるかを調べるといったことだ。
株式アナリスト、今は信用アナリストになれ
損益計算書よりバランスシート
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