ほんの少しの工夫で
ストレスをぐっと減らす方法とは

 人に対するモチベーションファクターの例を挙げれば、「過去においてエラーの発見に役立だった方法を相手からよく聞いて(安定保障)、その上で、短時間でできるだけ多くのエラーを見つけることが出来るように自分なりに工夫する(自律裁量)」というように、安定保障と自律裁量をつなぐ動機付けをするのだ。そうすることで、自分とは異なるモチベーションファクターの相手を巻き込むことにも役立つ。

 仕事に対するモチベーションファクターの例を挙げれば、「自分なりの方法で、エラーを解消するようにトライしてみる(自律裁量)。メンバー同士でそれぞれの方法を共有して、最も容易で誰でもできる方法を試してみる(安定保障)」というようになる。仕事に必要なモチベーションファクターと自分のモチベーションファクターをつないで、生産性を上げる手法だ。

 それも、動機付けをするだけでなく、各自がトライする、各自の方法を共有する、最も容易な方法を選ぶ、それを試す…というように業務プロセスに落とし込めば、安定保障のための仕事に対しても、自分自身の自律裁量型のモチベーションファクターを発揮できる場面を仕事の中に組み込んでしまうことができるようになる。

 そして、人や仕事のモチベーションファクターと自分のモチベーションファクターをつなぐ動機付けや業務プロセスを設計できる人は、ストレスを感じることに敏感な人だということが、私のストレス解消プログラムの実施結果からわかっているのだ。